本日の1冊 『銀色ふわり』 [ライトノベル]
車道を隔てた向こう側
気がつくと彼が見つめている
私は驚き、歩みを停める
そして彼から目が離せない
ふたりの視線が絡み合う
―でも、なぜ?
やがて彼が笑顔で手を振る
「じゃあね」
声が聴こえた気がした
本当に貴方には私が見えているの?
私が、存在していることが、判るの?
―なぜ、私には、貴方が判るの?
―貴方は、誰?―
誰にも知覚されない、そして生きているものを何も知覚できない少女と、この世界でただ一人、少女と触れ合うことのできる少年の物語。
有沢まみずさんの 『銀色ふわり』 です。
少女の想いを考えると胸が締め付けられ涙が溢れてきます。
同じ世界にいながら重なることのない少女と周囲の人々。
少女を待っているものは、決して何人(なんぴと)も想像することの叶わない、圧倒的で耐えきれない孤独と恐怖。
唯一つの支えは、少女を見つめる少年の温もり。
そして、それは少年にとっても・・・・・・。
こんな物語を読むことができるとは思いませんでした。
ふたりの運命に抗う戦いは今始まりました。
待ち構えているものは、辛く悲しい現実だけなのかも知れません。
けれど、たとえこの先どのような結末が待ち構えていようとも、目を逸らさずに見守って行きたい。
これは、そんな作品です。
有沢まみずさんのWS:来るなら恋して!
イラスト担当 笛さんが原画を描いているPCゲームメーカーのWS
(WS内のブログにこの作品の紹介記事があります)
(注:18禁WSが開きます)
2008-07-13 13:03
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