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本日の1冊 『“文学少女”と恋する挿話集 1』 [ライトノベル]


“文学少女”と恋する挿話集 1 (ファミ通文庫)

“文学少女”と恋する挿話集 1 (ファミ通文庫)

  • 作者: 野村 美月
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2008/12/26
  • メディア: 文庫



野村美月さんの 『“文学少女”と恋する挿話集 1』 です。
本編がフィナーレを迎えた“文学少女”シリーズのショートストーリー10編が収められているのですが、そのうち4編が書き下ろし。
これは結構うれしいことです。

お話は、本編を補完するものであったり、サブキャラにスポットを当てたものであったり、本編には登場しなかったキャラや事情に纏わるものであったりと、バラエティーに富んでいます。

全体的には本編同様ふんわりしっとりとした落ち着いた感じなのですけれど、『“文学少女”と恋する牛魔王』(FBSP vol.2 まかでみすぺしゃる掲載)と『“文学少女”と革命する労働者』(書き下ろし)の2編はドタバタです。
これはこれで楽しめると思うのですが、「本編の雰囲気を短編でも味わいたい!」という人には合わないかもしれません。
特に『―労働者』はちょっとキツイかな?
ちなみにこちらのネタは『蟹工船』です。

それぞれに面白さが溢れている収録作の中で、敢えて「これは!」という作品を挙げるとすれば、書き下ろしの2編、『無口な王子と歩き下手な人魚』と『“文学少女”の今日のおやつ 特別編~「スノーグース」~』でしょうか。

『無口な―』は美羽の視点で描かれた、美羽の心の内側と一詩の彼女に対する想いが垣間見られるお話。
そして、『―「スノーグース」』は大学へ進学したころの遠子先輩の様子が描かれた、切なくも優しく温かい気持ちにさせてくれるお話です。

特に『―「スノーグース」』のラストは、竹岡美穂さんの挿絵もあいまって、胸の内に余韻を響かせてくれる素敵なシーンだと思います。

この余韻、みなさんにもぜひ感じていただきたいですね。




竹岡美穂さんのWS:nezicaplant
http://www.nezicaplant.com

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