本日の1冊 『アカイロ/ロマンス 3 薄闇さやかに、箱庭の』 [ライトノベル]
少女の瞳にはなにも映っていない
―彼女は心を壊さないために、心を殺してしまった―
殺された心はだれに弔われたのだろう
もしも弔われなかったとしたら、それはどこへいってしまうのだろう
どこを彷徨い続けるのだろう
少年は目に映るもの全てにその手を差しのべようとする
たとえ、どんなに矛盾を抱えていても、我が身にあまることだと判っていても
なおも全てを受け止め、得ようとする
それは無知なる者の無謀さか、それとも痴れ者ゆえの愚かさか
少年の器はさほどの大きさもないかもしれない
それでも彼は、全てを諦められず両手を広げ、抱え込もうともがく
少年は少女の瞳の奥底に潜むなにかを見出そうとする
はたして、そこにはなにがあるのだろうか
『アカイロ/ロマンス』 特設頁
藤原 祐さんのWS:埋没式フラクタル
椋本夏夜さんのWS:椋本工房
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