本日の1冊 『ゼペットの娘たち』 [ライトノベル]
意思を持つ金属・ゼペット鋼とそれに刻み込まれた計算式の組み合わせで作られた“心臓”で動く“機鋼人形”たちと、それを作る“機鋼人形師”たちの物語。
三木遊泳さんの 『ゼペットの娘たち』 です。
ほかのことが目に入らないくらいに機鋼人形のことで頭の中がいっぱいな少年機鋼人形師・サツキが、その持てる技術と思いを込めて全力で作り上げた、美しくも自然な振る舞いを見せる愛玩用機鋼人形・ハリケーン。
その類希な腕前により“機聖”と名高い女性機鋼人形師・ニコにより作られた、優雅で上品な機鋼人形・エレガンテ。
そして彼女らを取り巻く様々な機鋼人形たち。
成長する心を持った彼女らは、愛情を一身に受ける喜びや与えられた役割をこなすことの遣り甲斐、また時には別れの悲しみを糧に、輝きを増し成長していきます。
そんな彼女らですから、ハリケーンの生まれたての無垢な心が、ただひたすらに純粋な「好き」という気持ちを育むことがあっても、不思議なことではありませんよね。
そして、だからこそ、彼女らの放つ輝きが、いつまでも曇りなきままであるよう、願わずにはいられないのです。
イラスト担当 宮田筝治さんのWS:Federica
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