本日の1冊 『ストレイジ・オーバー 3』 [ライトノベル]
他人の記憶を操作する能力を持つ“記憶使い”たちの物語、中尾 寛さんの 『ストレイジ・オーバー 3』 です。
一つ前の記事で紹介した 『サーベイランスマニュアル』 同様、この作品も今巻でフィナーレを迎えました。
人の記憶をたった3秒でハッキングできるという伝説のハッカー“ログ”が、ついに砂町 亘の前に姿を現し、亘は妹の匡子を救うために真っ向からログに挑みます。
なぜログが匡子の記憶にウィルスを仕掛けたのか、ログの真の目的とはなんなのか。
そして、それを追うことで亘が知る真実とは……。
正しいこととは、正義とは、悪とはなんなのか。
そして、人の記憶とは、心とは……。
この物語は、私たちの心の奥底にあるはずの、大切ななにかに問いかけるような、力を持った作品であったと思います。
この物語がたとえ終焉を迎えたとしても、私たちの想いは決して終わりを迎えることはありません。
きっとそれが、人が生きてゆくことの意味の一つなのですから。
イラスト担当 田倉トヲルさんのWS:酩酊ラヂオ
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