本日の1冊 『鋼殻のレギオス13 グレー・コンチェルト』

鋼殻のレギオス13 グレー・コンチェルト (富士見ファンタジア文庫)

• 作者: 雨木 シュウスケ
• 出版社/メーカー: 富士見書房
• 発売日: 2009/05/20
• メディア: 文庫

雨木シュウスケさんの 『鋼殻のレギオス13 グレー・コンチェルト』 です。
今巻は前巻同様、色つきタイトルなのですけれど、これまでとちょっと違うのが、本編+2つの短編という組み合わせになっているところです。


まずは本編のことを。

前巻に比べて、情報がしっかりと整理されていてとても分かりやすく、次の大きな展開を控えて静かに、けれど着実に物語が進行してゆく印象です。

レイフォンやリーリンをはじめとする主要キャラが、それぞれの行く末を左右するであろう選択に迫られます。
そこで、ある者は迷うことなく、ある者は迷いを振り切り、確実に次の一歩を踏み出してゆこうとします。
たとえ、それがこの世界の成り立ちを揺るがすものであっても、滅びが立ちはだかろうとも、その歩みを止めることはないでしょう。


続いて短編2編のこと。
いずれもドラゴンマガジン誌上で発表済みのものです。

一つは、幼い時分のカリアン・ロスに芽生えた恋心を綴った物語、『ボトルレター・フォー・ユー』。
カリアンのツェルニに対する思い入れの一端を垣間見ることができるお話です。

もう一つは、『ゴースト・イン・ゴースト』。
ひょんなことから肝試しに参加することになったフェリちゃんですが、実はその裏には重大な事実が隠されていて……、というお話。
フェリちゃんがこれまでの自分自身を見つめなおすお話でもあります。


さて、そんなこんなで（？）次巻はいよいよ第2部のクライマックス。

それぞれが選んだ道がどのように交わり、どこに向かってゆくのか。
はたして、彼らに、この世界に待ち受けているものとは……。

次巻 『鋼殻のレギオス14 スカーレット・オラトリオ』 は9月発売予定です。




イラスト担当 深遊さんのWS：TEA TIME

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