本日の1冊 『末代まで! LAP1 うらめしやガールズ』 [ライトノベル]
末代まで! LAP1 うらめしやガールズ (角川スニーカー文庫)
- 作者: 猫砂 一平
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/11/02
- メディア: 文庫
新入生勧誘会で見かけた2人の女の子はお岩さんと花子さん!?
幽霊が見えてしまったばかりに心霊研究会に入部してお岩さんをパートナーに老婆走をするはめになった“三号”こと“俺”の物語。
第12回学園小説大賞大賞受賞作、猫砂一平さんの 『末代まで! LAP1 うらめしやガールズ』 です。
面白かったです!
正直、読み始めは、6年ぶりの大賞受賞作にしてはちょっとおとなしめじゃないかな?と思ったのですけれど、読み進めるにつれて、嫌味のないキャラと判りやすい文章、そしてバランスの取れた構成に、しっかりとのめり込んじゃいました。
いや~、見事に嵌まっちゃいましたね。
それにしても、花子さんはともかく、あの四谷怪談のお岩さんをラノベに登場させて、あまつさえラブコメを演じさせようなんて、よく思いついたものですね。
しかも、四谷怪談のエピソードをしっかりと踏まえた上で、それをクライマックスのキーに据えてですよ?
それでいて、重たくなりすぎずに切なく仕上げているあたりは流石大賞って感じでしょうか。
ただ、そのお岩さん、途中ちょっと影が薄かった気がします。
元々、あまり個性が強いキャラ立てではないので、ほかの個性的なキャラに飲まれちゃってた感じ。
そこをクライマックスで挽回するのですが、少~し唐突な印象を受けたんですよねぇ。
もちろん、それもバランスの範囲内なのですけれど…。
このお話、大方の予想通り、三号(俺)とお岩さんのカップルが誕生してラストシーンを迎えるのですが、もちろんそれで終わりってことはないでしょう。
まだまだ本格的な老婆走を体験していませんし、2人のイチャつきっぷりも見てみたいですしね。
“LAP2”はいつ頃でしょうか?
期待しています!
ひとつ忘れてました。
猫砂さん、漫画家としてもデビューされていて、本書のイラストも自ら描かれています。
そこも見どころのひとつかな?
猫砂一平さんのblog:String cat
http://string-cat.blogspot.com/
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