本日の1冊 『繭の少女と街の防人 2』 [ライトノベル]
古来より存在していた“向こう側”と“こちら側”を結ぶ目に見えぬ“境界”。
これは心を彷徨わせ我知れず境界を越えてしまった人々と、向こう側とこちら側の行き来を見張る“防人(さきもり)”と呼ばれる者の物語。
栗府二郎さんの 『繭の少女と街の防人 2』 です。
1巻では行き交うのみで謎のままだった、“繭の少女”こと“御堂繭美”の存在がいきなり大きくなりました。
いやホント、まさに“いきなり”って印象です。
物語の舞台となっている十王市に古くからある名家の跡取り娘で、良家の子女が通うフローラ女学園中等部在籍という、表の顔はしっかりと見えてきました。
しかし、境界に絡む裏の顔は、まだまだ霞がかかったように朧げな影を見せるのみ。
彼女が持つ謎に本格的に切り込むのはまだ先のようですね。
ちなみに、街の防人こと“諏訪守”の抱える事情もほんのちょっと垣間見られます。
それでも、こちらもまだまだ謎は多いですけれどね。
今巻で境界を越えてしまったのは3人、皆、フローラ女学園高等部の生徒で、かの暴力美少女・桜野ミチルの友人たちであり、その全ての出来事に繭美が関わっています。
はたして繭美の意図はどこにあるのか、彼女の振る舞いに守はなにを考えるのか、そしてラストで姿を現した男の思惑とは何なのか。
物語はいよいよ本格的に動き出す気配です。
イラスト担当 堺はまちさんのWS:琥珀亭
(注意:18禁WSが開きます)
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